つかこうへい作・演出『幕末純情伝』新橋演舞場

原作の形跡は残っているものの、大きく変更された箇所が多く、とまどってしまいました。
自分的には、RUPが制作した筧利夫藤谷美和子、筧+広末涼子の方が何倍も良かったというのが正直な感想。
今回も一応それなりには(1000円分くらい)楽しんだけど、演舞場のお客様には受け入れられない出来ではないかと・・・(たぶん)。


つかさんは、1月のスポーツ報知の記事で
次のように語っていたのですが・・・。

「最近、変わってきたので、本来の『幕末純情伝』に戻したかった。ちゃんとした台本を残したかった」
*1


ちゃんとしてません!!


自分は、近藤勇役の山崎銀之丞に本当に救われました。
やっぱり銀之丞には、つか芝居が似合います。
彼がいなかったら、私はとても最後まで席に座っていられなかったでしょう。
春田純一さんが「事情により」休演していたのがとても残念。
「事情」っていうのがすごく気になるんだけど。


(以下2008年9月3日追記)
その後、東京千秋楽も観てきました。
1回目に観たときよりすんなり入り込めて、意外にいいんでは?という感想です。
千秋楽特有の華やいだ雰囲気の影響も大きいとは思いますが・・・。


おそらく今回の作品を楽しむには、次のようにするのがベストだと思います。
(1)『幕末純情伝』の台本をあらかじめ読んで基本的な筋を押さえておく
(2)観劇するときは、台本を意識せずに、1つ1つのシーンを楽しむ
(3)時代が違うとか、つじつまがあわないとか、そういうことは考えない